Zoomでは既に実装済みであった便利機能「ブレークアウトルーム」が、ついにTeamsでも2020年12月9日から一般ユーザーも使用可能となりました。
ブレークアウトルームを使うことで、会議中の「部屋」の中にさらに「小さな部屋」を作ることができ、ビデオ会議を中断することなくグループワークやペアワークを行うことができます。
今までTeamsでは、グループワークを行うためには、あらかじめそのためのチャネルを作っておく必要がありましたが、ブレークアウトルーム機能のおかげで、ビデオ会議中に一時的な部屋をその場で簡単に作成できるようになりました。
今回の記事では、このブレークアウトルームのやり方を順を追って説明していきます。
なお、このブレークアウトルーム機能を使うには、ビデオ会議が自分で始められることが前提なので、もしそのやり方が分からない場合はまず【Teams】ビデオ会議と画面共有 | 参加者招待方法や背景ぼかしも解説: 基礎編➍をご覧ください。
❶会議主催者であること
❷組織内のメンバーである(ゲストではない)
必要があります。この2つの条件を満たしていないと会議中にブレークアウトルーム機能を使うためのアイコンが表示されません。
ブレークアウトルームとはなんぞ?
通常のビデオ会議では、参加者は全て同じ空間に存在し、人数が多ければ多いほど、参加者同士でのやり取りは困難になります。

人数が多いと、発言したい人は、会議主催者にいちいち申し出ないといけないため、参加者同士のより活発なコミュニケーションには向かない
会議中にペアワークやグループワークをやってほしい場合に活躍するのが、ブレークアウトルーム機能です。
ブレークアウトルームは、通常のビデオ会議の中に作られるので、会議主催者は自由に個別のブレークアウトルームの様子を見に行くことができます。学校の授業でよくあった机をくっつけて班ごとに作業するのと同じ要領です。先生が巡回してきてくれましたよね。アレがTeamsのビデオ会議中にできるわけです。
そして、ペアワーク、グループワークが終わったら全員を最初のメインの会議室に呼び戻すことができ、必要があればまたそのままブレークアウトルームに送り込むこともできます。

通常のビデオ会(全体会議)とブレークアウトルーム(個別会議)は、そのミーティング中に何度でも行うことが可能
ビジネスシーンではもちろんのこと、教育機関にも非常に親和性の高い機能です。ブレークアウトルーム機能を使用することで、学校の授業でよくやっていた流れ
- 先生が全員にテーマ等を説明、指示
- ペアまたはグループに分かれて話し合う
- 再び全体と合流し、各グループの意見を交換する
- 必要に応じて再びグループに分かれて作業
的なことができてしまいます。
ブレークアウトルームのやり方
Teamsのブレークアウトルームには、
- 参加者を自動的に個別のルームに割り当てるやり方
- 参加者を手動で個別のルームに割り当てるやり方
の2つがあります。
自動的に割り当てる方法
用意するルームの数に合わせてTeamsが均等に参加者を振り分けてくれます。例えば8人の参加者に対して4つのブレークアウトルームを設定したとすると、各ルームに参加者が2人ずつ割り当てられます。
手動で割り当てる方法
用意したルームに自分で参加者を割り当てていきます。このやり方は、例えば誰かと誰かを意図的に一緒にしたい時やグループによっては他のグループよりも人数を多くしたい等という時に使います。
- いつも通りビデオ会議を始めたら、画面上部の四角が二つ重なったようなアイコンをクリックします
- 必要な分のブレークアウトルームの数を設定します
- [参加者の割り当て方法]から[自動]を選択します
- [会議室を作成]をクリックすると設定した通りのブレークアウトルームが作られます

画面右側にある[会議室を開始]ボタンをクリックすることで、参加者がそれぞれのブレークアウトルームに送り込まれます。

STEP.2までで参加者はブレークアウトルームに無事入れましたが、会議主催者はこの段階ではメイン会議室にポツンと一人取り残された状態となります。各ルームの様子を見に行きたい場合は
- 見に行きたいルームの右側にある[・・・]または[開く]をクリックします
- [ミーティングに参加する]をクリックします

次のルームの様子を見に行きたい時も一度メイン会議室に戻る必要があります。戻り方はただ画面上部にある[戻る]ボタンをクリックするだけです。

自分がメイン会議室に戻ってきたら、参加者もメイン会議室に呼び戻すことができます。やり方は画面右側の[会議室の終了]ボタンをクリックするだけです。
ここでも参加者は何もする必要はありません。自動的にメイン会議室に転送されます。

以上でブレークアウトルーム機能を使って、グループワークができました。再びやりたい場合は、STEP.2からやり直すだけです。
- いつも通りビデオ会議を始めたら、画面上部の四角が二つ重なったようなアイコンをクリックします
- 必要な分のブレークアウトルームの数を設定します
- [参加者の割り当て方法]から[手動]を選択します
- [会議室を作成]をクリックすると設定した通りのブレークアウトルームが作られます

- [参加者の割り当て]をクリックします
- ペア、またはグループにしたい参加者たちにチェックマークをつけます
- [割り当てる]ボタンをクリックします
- 先ほどチェックをつけた参加者を送り込みたいルームをクリックします
- ❷から❹を必要な分だけ繰り返します

画面右側にある[会議室を開始]ボタンをクリックすることで、参加者がそれぞれのブレークアウトルームに送り込まれ、グループワークができるようになります。

STEP.3までで参加者はブレークアウトルームに無事入れましたが、会議主催者はこの段階ではメイン会議室にポツンと一人取り残された状態となります。このまま、ここで待機することもできますが、各ルームの様子を見に行きたい場合は
- 見に行きたいルームの右側にある[・・・]または[開く]をクリックします
- [ミーティングに参加する]をクリックします

次のルームの様子を見に行きたい時も一度メイン会議室に戻る必要があります。戻り方はただ画面上部にある[戻る]ボタンをクリックするだけです。

自分がメイン会議室に戻ってきたら、参加者もメイン会議室に呼び戻すことができます。やり方は画面右側の[会議室の終了]ボタンをクリックするだけです。
ここでも参加者は何もする必要はなく、自動的にメイン会議室に転送されます。

以上でブレークアウトルーム機能を使って、グループワークができました。再びやりたい場合は、STEP.3からやり直すだけです。
以上がブレークアウトルームの基本的な使い方でした。
ブレークアウトルームは、ビデオ会議中にさらに小さな部屋を作ることで参加者間でのペアワークやグループワークを可能にする便利な機能です。
作成したブレークアウトルームとメイン会議室を行ったり来たりも出来るので、リモートでもより活発で生産的なコミュニケーションが期待できます。
会議人数が多い場合には是非ご活用ください。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。