Microsoft Teams(以下MS Teams)はMicrosoftが提供する高機能ビデオチャットツールで、主に会社や教育機関など大きな組織での運用に適しています。
イメージとしてはSkypeにOfficeツールとOneDriveの機能がくっ付いていて、組織内の人間がそれらを自由に使用・共有できるといったところでしょか。
また、Skype等と決定的に違うところは、MS Teamsでは、その名の通りチームで共同作業をしていくことを前提に設計されている点です。したがって、Skypeのように個々のアカウントが、単体で他のアカウントに通話するのではなく、MS Teamsでは組織にメンバーやゲストを追加していって、その組織内でやり取りをするクローズドなプラットフォームです。
逆に言うと、組織にメンバー・ゲストを追加しない限り、基本的には誰ともコミュニケーションを取れません。
なので、MS Teamsを利用する際は、まずその仕組み、組織の階層化されたカテゴリを理解する必要があります。
あと余談ですが、発音する時は「チームズ」ではなく「チームス」のようです。ヤカマシーヮマイクロソフト。
テナント・チーム・チャネル
上述した通り、MS Teamsには組織内に階層化されたカテゴリがあり、大きい順にテナント>チーム>チャネルとなっています。
テナント
MS Teams内の一番上の階層。基本的にこのテナント名が組織名となる。
チーム
テナントより1階層下の領域。基本的にこれを組織内の部署やプロジェクト、クラスなどに割り当てる。また、MS Teamsをセットアップすると、テナント名と同名のチームが作成される。
チャネル
チームのさらに一階層下の領域。MS Teams内では一番下の階層。チームを作成する度に、デフォルトで「一般」という名前のチャネルがそのチーム内に自動的に作成される。通常、ビデオ会議をする時は、このチャネル階層で行う。プロジェクト等が大きくなってきたら、「一般」以外にもチャネルを複数作成し、目的に応じたチャネル内で仲間と作業すると色々管理しやすくなる。また名称は「チャンネル」ではなく「チャネル」。ヤカマシーヮマイクロソフト。
このテナント>チーム>チャネルという三層構造は、敷地>家>部屋という風にイメージするとより分かりやすいかもしれません。
敷地内(テナント内)に複数の家(チーム)を建てることが可能です。
また、この部屋(チャネル)は200まで増設可能であるため、用途に応じて増やしていけるってカンジです。
参考 Microsoft Teams の制限事項と仕様Microsoft
複数の組織(テナント)と関わることも
組織が大きくなるにつれ、必然的にチームやチャネルの数も増えていきます。また、外部の組織にゲストとして追加されることもあるので、MS Teamsは蜘蛛の巣状に内外組織と繋がっていく仕様になっています。
多くの組織と仕事をする場合は、以下の図のように繋がっていきます。

複雑化したMS Teamsの相関図(イメージ)
実際のMS Teamsのユーザーインターフェースでは、「テナント」「チーム」「チャネル」は以下のように表示されます:

実際のMS TeamsのUI
☝の画像の解説
テナント
このユーザーは、4つのテナントに属していて、上図ではその中の「テナント1」が選択されいるので、画面には「テナント1」のチームとチャネルが見れる状態になっています。
チーム・チャネル
画面左側を見ると、このテナント1には2つのチーム(「ある日本語教師のMS Teams」と「ぷらいべーと」)が属していることが分かります。そして、1つ目のチームには「一般」というチャネルだけが、そして2つ目のチームには「一般」と「1チャンネル」という2つのチャネルが作成されています。
ユーザータイプによる権限
MS Teamsでは、組織に追加した仲間を「メンバー」か「ゲスト」のどちらかのユーザータイプに振り分けることになっています。
メンバー
基本的には自分の組織の人間は「メンバー」として登録し、この場合はチャネルの作成・削除だけでなく、MS Teams内のアプリやタブなどもインストールする権限を付与できます。また「メンバー」であれば、定期的に行いたい予定会議もスケジュールできたりします。
ゲスト
外部組織の人間を加える場合は「ゲスト」登録することで、MS Teams内での機能を制限できます。「ゲスト」が使用できる機能は、「メンバー」と比べると限定されており、チャネルの作成・更新・削除は行えますが、予定会議をスケジュールしたり、MS Teams内のアプリやタブをインストールしたりすることはできません。ただ、通常のビデオ会議を開始したり、参加したりすることは可能です。
ユーザータイプを「メンバー」⇔「ゲスト」に切り替え方を知りたい場合は、下記の記事を参照ください。やり方が少し面倒なので、中・上級者向けかもしれません。
- MS Teamsは階層化されたカテゴリに仲間を登録してコミュニケーション・共同作業するプラットフォーム
- 階層化されたカテゴリは、大きい順に テナント>チーム>チャネル となっている